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美耶子の言い分
011 「○○さん」と「○○ちゃん」に込められる日本人の心

日本人には他人の呼び方が随分たくさんある。まず、「○○さん」にしても「○○ちゃん」にしても「○○くん」にしても、苗字につける場合と名前につける場合とでは、どちらを使うかによってその人との親しみの気持ちや、上下関係などが微妙に違ってくる。それから家族の関係に使う場合でも、どちらを使うかで何となくその家庭の雰囲気、色合いが分るような気がするものだし、姓名だけでなく相手の職業や役職名にも「さん」を使う。

かと思うと最近では、女の子が自分の女友達にも「さん」「ちゃん」をつけずに、苗字や名前を呼び捨てにすることが多くなったようである。 今回は呼び方に関する私の個人的な体験を二つ紹介して、私が不満に思ったり恥ずかしいと感じた状況に共感していただければ、と思う。 一つ目は、もう社会人になっている私の息子達を女友達が「さん」も「くん」も付けずに呼び捨てで、しかも名前(first name)の方で呼ぶ場面に遭遇したときである。その女性が外国人であったら全く違和感は感じなかったであろうが、日本人の女の子が自分の息子を名前で呼び捨てしているのには、正直ぎくりとしてしまった。もっとハッキリ言うと、違和感と言うより不快感と言った方がいい。我々親でさえ息子達を「くん付け」で呼んでいるというのに、、、。

保守的だとか固すぎるとか言われるかもしれないが、日本の女性にはTPOをわきまえてもっと言葉を選んで使って貰いたいと思った。その場に第三者が居ようが居まいが、男友達の名前にはせめて「くん」とか「ちゃん」とかを付けて貰いたい。因みにその時、ウチの息子達は相手の名前を「さん付け」で呼んでいた。 もう一つは、私が50歳に近い年齢の時のことである。某航空会社の機内でduty free(免税)の買い物をした。若い外国人男性の乗務員が応対してくれて、私は買い物リストに記入してサインをして彼に渡した。

暫くたって窓の外を眺めていると、通路の方から「美耶子ちゃん!」と男の人の声で呼ばれた。同じ便に子供時代の友人でも偶然乗り合わせていたのか、と思い振り向くと、さっきの乗務員の男性ではないか!私は顔から火が出るようであった。何故呼ばれた私の方が赤面しなくてはならないのか、考える間もなく、とにかく恥ずかしかった。

ついでに言うとその外国人乗務員の私の名前の発音の仕方がまるで日本人が言うような完璧なものだったので、呼ばれた瞬間てっきり日本人に呼ばれたと思ったのだ。彼はその後直ぐ一緒にいた日本人女性の乗務員に何やら小声で注意され、心なしか少し赤面していたように見えたのは私の思い過ごしだろうか…。